大切なお子さまに、別格のこだわりを…。ランドセルにそんな思いがある方も多いはず。そこで避けては通れないのが最高級素材「コードバン」です。緻密な繊維から生まれる抜群の耐久性と美しい色合いは、大切な6年間を華々しく彩ります。実は、そんなコードバンにもメーカーによって細かな違いがあるのをご存じでしょうか？

コードバンの特徴って？

コードバンとは、馬のお尻の内側にある非常に希少な部位を使用した、ランドセルはもとより革製品の中でも最高級な素材です。その特徴は、牛革の3～4倍ともいわれる強度と、思わずうっとりするキメ細やかで張りのある質感にあります。どんな衝撃にも耐えうる安心感と、周囲と一線を画す高級感で、毎年どのメーカーでも完売が続いている素材なのです！

コードバンに様々な皮革を組み合わせているメーカー

コードバンには耐久性、美しい質感という特徴がありながら、水に弱い、重量感があるというデメリットもあります。それらのデメリットを他の皮革を組み合わせることによって補強しているメーカーをご紹介します。

セイバン

「天使のはね」でお馴染みのセイバンは、「背負いやすさ」へのこだわりが強いメーカーです。「HOMARE　アンティークコードバン」では、かぶせにコードバンを使用している本格派でありながら、背中の高い位置で背負う構造によって体感重量を軽減させたまさに「背負いやすい」ランドセルであるといえます。
また人工皮革であるクラリーノエフ　レインガード Fx」を合わせて使用することによって、撥水性を高め、高級感と機能性を両立させた最上級ランドセルに仕上がっています。

萬勇鞄

萬勇鞄のランドセルに使われているコードバンには「シボ加工」という加工を施しています。
シボとは、革の表面に細かく寄った凹凸のしわのような模様のこと。この模様によって、傷がつきにくくなり、また傷がついたとしても目立ちにくくなります。
また、かぶせの裏に人工皮革を使用し、故障しやすい肩ベルト、背当て部分を手縫いで施すことによって、耐久性をさらにグレードアップさせていることも特徴のひとつです。

キッズアミ

キッズアミは60年の老舗ブランドです。コードバンランドセルは、かぶせにコードバン、かぶせ裏に豚革、本体に牛革を使用しています。それぞれの持ち味を活かした加工をしているため、扱いやすく、高級感あふれるランドセルに仕上がっています。

コードバン本来の特徴を活かしているメーカー

コードバン本来の美しい風合いなどを最大限活かして、ランドセルを作っているメーカーをご紹介します。

土屋鞄

ヨーロッパ原産馬のお尻の革が原料となっており、とにかくその高級感を際立たせたデザインが特徴です。防水加工がされているので、手入れが不要なところも嬉しいポイントですね。

鞄工房山本

鞄工房山本ではヨーロッパ産の原革をタンニン槽でじっくりなめし磨き上げるなど、約10カ月かけて作られる最高級のコードバンを使用しています。そのため、とても品格のあるランドセルに仕上がっています。また「オールコードバン」では、なんと贅沢にもコードバンを全面に使用し、革と革をつながず一枚物の大きなコードバンで加工しています。その素材と技術の希少さから、少数限定の生産になっているようです。

コードバンの「天然」だからこその違い

いかがだったでしょうか。やはり同じお子さまにも様々な表情があるように、天然皮革のコードバンにも、それぞれの顔があるようですね。
ぜひこの機会に、メーカーによるそれぞれの活かし方、向き合い方を知った上で、こだわりのランドセルを選んでみてはいかがでしょうか。